新緑萌える5月、ゴールデンウィークいかがお過ごしでしょうか。
店頭のオリーブの新芽も日ごと元気に育っています。
今月の誕生石は、宝石として知らない人はいないほど有名な、エメラルドです。
世界四大宝石として、ダイヤモンド・ルビー・サファイヤと並び称され、深く美しいそのグリーンは、森林の中にある滝壺や湖を思い起こさせます。
エメラルドは、ラテン語の「スマラグドス、緑の石」が名前の由来とされています。
古代ローマ人は幸運や幸福、健康の象徴として、また「治癒の石」として扱い、エメラルドを眺めることで目や心を休めていたと言い伝えられています。
持つ人の見る目を養い、直感力や知性に磨きが掛かり、さらに愛情運を高め、持ち主を美しく見せる作用があるとも言われています。
絶世の美女と言われたクレオパトラがエメラルドをこよなく愛し、自らエメラルドの鉱山を所有していたというのも納得です。
エメラルドの鮮やかなグリーンは、ほんのわずか結晶中に取り込まれたクロム元素によるもので、故にほとんどのエメラルドの内部には特有のインクルージョンや細かいキズが見られますが、それこそが天然の証なのです。
「キズのないエメラルドを得ることは、欠点のない人間を探すよりも難しい」という諺があるほど。
石言葉は、幸運・幸福・希望・精神の安定。
眺めているだけで色そのものに癒やされるエメラルドは、ただエレガントなだけでなく、ストレスの多い現代社会において、お薬やお守りのような宝石でもあるのです。 (U)