こんにちは。東京はまだ梅雨明け前ですが、晴れ間がのぞく日も増え、少しずつ夏の気配を感じるようになりました。
前回は、中国・広東省広州へのお茶旅についてお話ししました。あの旅を振り返りながら、改めて「どうして私は中国茶やアンティークジュエリーにこんなにも惹かれるのだろう」と考えていました。今日は、その原点ともいえるお話を少ししてみたいと思います。
私がアンティークジュエリーに強く惹かれるようになったのは、遡ること15年ほど前、高校生の頃にBunkamura ザ・ミュージアムで開催された『愛のヴィクトリアン・ジュエリー展』がきっかけでした。王室にゆかりのあるアンティークジュエリー、ドレス、レース、銀器が美しく並ぶアフタヌーンティーのテーブル。世界史の資料集でしか見たことのなかった文化が、目の前で立体的に広がっていました。「何百年も前の人が身につけていたものを、今、自分も見ている」その不思議な感覚に、時間を忘れて見入ってしまったことを、今でもよく覚えています。
何十年、時には何百年もの時を超えて受け継がれてきたもの。誰かが大切にしていたものが、また別の誰かへと受け継がれていく。アンティークジュエリーには、そんな時間の積み重なりが静かに宿っているように感じます。当時の素材や技術の中で、いかに美しく見せるか。限られた貴金属を軽やかに、けれど華やかに仕立てる工夫。細やかな彫りや透かし、ミルグレイン、石留め、金具の構造。小さなジュエリーの中に、その時代の美意識と職人の手仕事が凝縮されています。
その感覚は、やがてお茶やアフタヌーンティー、飲茶そして中国茶の世界へと自然につながっていきました。美しい器やシルバーウェア、丁寧に淹れられたお茶。季節や産地によって表情を変える茶葉。お茶を飲むだけではない、文化そのものを味わう楽しさがあります。作られた土地、時代、人の手、受け継がれてきた時間に触れるたび、アンティークジュエリーと同じようにお茶にも魅力を感じるようになりました。背景を知るほどに、ものは美しく見えてくる。きっと私は、その物語ごと楽しめるものに惹かれているのだと思います。
さて今日は、アフタヌーンティーの時間にも似合いそうな、可愛らしいジュエリーをご紹介いたします。

澄んだ空のような爽やかさと、愛らしさを併せ持つターコイズ。そのビーズを一つひとつ丁寧に編み上げ、まるで小さなパーティーバッグのように仕立てられたヴィンテージのネックレスです。約70cmのロングチェーンは存在感があり、夏の白いブラウスやワンピースにはもちろん、シンプルな装いにも爽やかなアクセントを添えてくれます。
当店では、このほかにもアンティークジュエリーやヴィンテージジュエリー、そしてアンティークの世界観から着想を得たオリジナルジュエリーをご紹介しております。時を超えて愛されてきたもの。そして、これから先も長く寄り添ってくれるもの。そんな出会いを、ぜひ店頭でゆっくりとお楽しみいただけましたら嬉しいです。
(K)