TRANSHIP JEWELRYの店先には、樹齢100年近いオリーブの樹があります。季節を問わず、いつも店先に佇み、お客様をお迎えしてくれる、私たちにとって大切なシンボルツリーです。
季節によって少しずつ表情を変えながら、毎年たくさんの実をつけてくれます。去年は猛暑に耐え、今年は長雨にも負けず、枝にはぷっくりとした立派なオリーブの実がたくさん実りました。せっかく実ったオリーブの実、眺めているだけではもったいない。そんな思いから、スタッフがひとつひとつ丁寧に摘み取り、塩漬けにしてくれました。
収穫したばかりのオリーブには強い渋みがあり、そのまま食べることはできません。何度も水を替えながらじっくりと渋を抜き、塩水に漬けて味をなじませる。口にするまでには、思っていた以上の手間がかかります。そうして出来上がったオリーブの塩漬け。
大切に育まれた実が、スタッフの丁寧な手仕事を経て、ようやく私たちの口に届く。そう思うと、ひと粒ひと粒がとても貴重に感じられて、パクパクと気軽に食べてしまうのは、なんだか申し訳ないような気持ちに。ところが、いざ口にしてみると、これが本当に美味しいのです。大切に少しずつ味わいたいと思っていたはずなのに、つい次のひと粒に手が伸びてしまう。その美味しさに、ありがたみを感じる間もなく、あっという間に食べ終えてしまいました。
考えてみれば、このオリーブの樹は私たちのお店よりもずっと長い時間を生きてきました。まだTRANSHIP JEWELRYがなかった頃も、私たちが生まれるずっと前から季節を重ねてきた樹です。そんな樹が、縁あって私たちのお店の顔となり、12年もの間、日々をともにしてくれている。そう考えると、単なる店先のシンボルというよりも、人生の大先輩のような存在に思えてきます。
普段は当たり前のように目にしている自然も、こうして向き合ってみると、そのたくましい生命力や恵みの豊かさに改めて気づかされます。そして、自然が長い時間をかけて育む美しさや、そこに宿る価値を大切にする気持ちは、私たちがジュエリーに込める想いにも、どこか通じるものがあるように思います。美しいものを慈しみ、日々の暮らしの中で愛着を深めながら、いつか次の世代へと受け継いでいく。そんな価値観を、これからも大切にしていきたいと思います。
猛暑も長雨も乗り越えながら、これからもお店を訪れる皆さまを迎えてくれるであろうオリーブの樹。来年もまた、たくさんの実をつけてくれるでしょうか。
そんな店先のオリーブを眺めていると、ふと思い浮かぶのが、こちらの翡翠のリングです。ぷっくりとしたオリーブの実を思わせる、艶やかで鮮やかなグリーン。女性ジュエリー作家Vigee(ヴィジェ)が手がけたこのリングには、植物のツルが伸びゆく姿をイメージした、繊細で立体的な装飾が施されています。自然の造形美を映し出すようなデザインと、細部にまで行き届いた丁寧な手仕事。翡翠の瑞々しい色合いと、生命力を感じさせる植物のモチーフが美しく調和した作品です。
自然が生み出す美しさと、人の手によって形づくられる美しさ。そのどちらにも心を惹かれながら、日々の暮らしにそっと寄り添い、末永く愛されるジュエリーをご紹介していけたらと思います。(yo)

TRANSHIP JEWELRY
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前4-13-6
TEL:03-5770-4114
営業時間:11:00~18:00(定休日 火・水曜日)